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2025年05月02日 14:48
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秘密結社(仮)3

2012年05月06日 06:37
俺には双子の姉がいる。頭が良くて手先が器用で物静か。人付き合いと運動がちょっと苦手。無愛想だとみんなは言うけど、僕にはいつも笑顔を向けてくれる優しい姉だった。
そんな姉が、あの日の事件以来変わってしまった。いや、変わらざるを得なかった。でないと死んでしまうから。





私には双子の弟がいます。運動神経が良くて人懐っこくて元気な子。勉強や細かい作業が少し苦手。喧嘩っ早いと皆は言うけれど、あの子はいつだって誰かのためにしか戦わない。とっても優しい自慢の弟。
そんな弟が、あの日の事件以来変わってしまった。いいえ、変わらざるを得なかった。そうしないと死んでしまうから。





「いつまでそうしてるつもりだ?」
「うるさいっ!!みんなお前らが悪いんだ!かえせよ・・・普通の身体を!今まで通りの!!」
「元々因子はあったんだ・・・。確かに巻き込んじまったのは俺らのせいだけど、どの道こうなってた」
「なんだよ・・・!わけわかんねぇこと言って誤魔化すなよ!!」
「弟くんは少し落ち着け。で、お姉さんは少しは喋って怒鳴り散らすかなんかしろ。死んじまうぞ」
「こんな身体にした奴らがどの口で「…まま……」
「ん?お姉さん、どうしたの?」
「このまま化物の身体で生きていくくらいなら…死んだほうがマシ」
「あ~そうきちゃう?」
「な、何言ってんだよ姉さん。そんなまだ戻れないって「戻れないんでしょう?」
「そうだな・・・。長年生きてはいるけど、能力が消えたって症例は見たことも聞いたこともないな」
「そんな……」
「だから生きてるだけ無駄よ。さくっと拳銃あたりで殺してくれるとありがたいんだけど…」
「やだ!!俺は…まだ……」
「あんたは生き続ければいいわ。この人が言ってたでしょ。“落ち着け”って。そうすれば長生きできるってことでしょ?違う?」
「物分かりがいいなー。まぁ簡単にいえばそういうことなんだけど、この弟くんに死ぬまでクールに徹しろってのは無理な話なんじゃない?お姉さんがその辺一番良くわかってるでしょ」
「2人で生き抜いてみりゃいいじゃん?その内いいことあるかもよ?」
「何を根拠に・・・。今さっき能力が消えたことはないって「いやいや、そっちじゃなくって」
「あー、例えば・・・。憎きこの俺に復讐出来るとか?そういうのどう?」





あれから10年。憎い相手は今なお存在し、殺すために護るという奇妙な関係を生み出した。



――――――
双子と喋ってんのは社長
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3人の魔法使い

2012年04月24日 05:01
「魔法なんぞ使えなくたって家の仕事は出来るし学校の単位もギリギリ取れる。あー、でも転移魔法だけはどうにかしてえなぁ・・・」
「植物の声が聞けんのは生まれつき!知ってんのは両親とクリスだけだよ」
「おれから言わせりゃクリスの方が馬鹿だよ」





「学年主席だけなんでみんなと同じネクタイじゃないのかなぁ?クラスでハブられてるアースよりよっぽどハブられてる気がするよ」
「アースが馬鹿なのなんて今に始まったことじゃないし。フォローに回る方が大変だよね」
「こんな称号馬鹿げてるよね。たかが学年で一番になったくらいでさ。だってほら、学年一番になったって世界はちっとも変わりゃしない」





「彼らを愛したまえよ。そうすれば相手も相応に答えてくれる」
「本はいい。すべて俺の血となり肉となる。これほど無駄のない暇つぶしもないぞ?」
「少し前までお前たちのことを馬鹿にしていたが・・・。なるほど、俺が愛するに足る人物だ!」



――――――
在学中作ったキャラでなんかやりてぇなって思う。
けど、いつも思うだけ。

***

2012年01月01日 03:51
「ねぇ、そんな長い前髪でちゃんと見えてるの?」

少年は手元のランプで私の顔を照らした。

「ちゃんと見えてるわ。だから…」

ランプを遠ざけようと手を出そうとしたら、少年は急に顔を近付けてきた。

「ホント?僕の顔、見えてる?」
「綺麗な目だね。君の目には宇宙があるんだね」


――――――
擬人化

***

2011年12月22日 07:19
そのまま通りすぎれば良かったのだ。

「…けて」

おそらく人間ならば気付かないような、か細い声が俺の耳に入ってきた。辺りは負の感情が渦を巻いて、血と死の臭いを巻き散らしている。その中で、今にも消えそうな魂が2つ。どちらもこの場には場違いな正の感情を持ち合わせていて、負の感情と折り重なってなんとも不思議な魂の色になっている。
おそらく瓦礫の下敷きになってしまったのだろう。放っておけば二人で楽にあの世に行ける。そう思いながらなぜか体は近くにある瓦礫の山を退かしていた。

「力仕事は嫌いなんやけどなぁ…」

独り言を呟きながらも次々に瓦礫をどかしていく。そうすると人の影が見えた。

「おーい、起きとるかー?」

人影から返事はない。おそらく返事をする体力もないのだろう。とりあえず、その人影を瓦礫の中から引っ張り出そうとする。手を伸ばした瞬間、その人影に思いきり腕を捕まれた。

「たす、…て」
「今から引っ張り出してやるさかい。後は自分らで頑張り」

赤の他人をそこまで面倒見る気はない。元々、ここに来たのもたまたまだ。自分が居なければ瓦礫の中から出ることさえ出来なかったのだから、自分が面倒をみるのもそこまでだ。

「なら、」
「なんや?」
「このこだけでも安全な場所に…!私は大丈夫ですので、どうかその子を…」


そう言っておそらく自分の子供であろう小さな子を俺に預けて、彼女は気絶した。



――――――
天使と悪魔のいろは。
最初の頃に考えた話なので設定とか違うけど、もったいないので。

幼女と

2011年10月27日 04:13
「俊ちゃんの心は色々混ぜこぜで読み取りづらいの」
「は?俺なんか分かりやすいもんだろ?欲しいもんは金と研究材料と旨い飯!…ってな」
「それは本当のこと。でもそれだけじゃ嘘なの」
「はぁ?」
「俊ちゃんはほんとのこと言いながら嘘もつくから楽しくて寂しいの」
「楽しくて寂しいって…お前こそよく分かんねーな」
「それは本当の気持ちなの。俊ちゃんといると楽しいのに寂しいの」
「よく分からん。分かろうとも思わねーけど」





「俊ちゃんを、解剖しちゃダメ」
「へ?」
「解剖するなら他の人にして」
「君、“サトリ”だね?僕にはっきりモノを言うなんて・・・。じゃあ、代わりに君を解剖していいかい?」
「……うん」
「ふぅん…。ま、君を解剖する気はないよ。こんなに綺麗だからね」
「?」
「温厚で平和主義なのは確かにサトリの特徴だけど、自分を犠牲にするとは…。ずいぶんあの男に肩入れするんだね?」
「僕はねぇ、綺麗なものが好きなんだ!だから怪我や病気の治療にしたって、やたらめったらメス入れて肌を傷つけるのはナンセンスって思ってるのね。なのにさぁ、あの男ったらやれ手術!やれ切開!って馬鹿の一つ覚えでさぁ!おまけにどこでどうやったのか知らないけど、あの傷跡と治療痕!!ありゃ僕に喧嘩売ってると思ったね!!」
「だから…解剖なのね」
「そ!あんなのがこの地上に存在してるとか耐えらんないからさ☆会うたんびに解剖しようって思うよ」
「でも、強い殺意ではないのね。少しの不安と、心配?」
「はは、あからさまに人の心を覗くもんじゃないよ。敵を作るからね」


――――――
名前変えるかも。
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