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2009年10月13日 01:32
「おれはヒーローになりたいんだよ!」
小さいころから、お前はそればかりだった。きらきらと目を輝かせて、信じていればそれは必ず叶うものだとでもいうように。
ヒーローになるにはまず守る対象が必要だと教えてやると、
「そうなのか!じゃあ・・・まずあーさーをまもるよ!それからこのとちにすむひとやいきもの!それから、あーさーのとこにすんでるひとたちも!あと、えーと・・・」
そこで俺は彼の思考を止めに入る。きっと止めなかったら頭に浮かぶ全てのものを守ると言っただろう。
彼はまだ小さい。故に純粋。故に無知だ。
「あのな、アル。守る対象はそんなにたくさんなくたっていいんだぞ?自分以外の何かを、誰かを守れたら、誰だってヒーローになれるんだ」
「うーん・・・でも、おれはヒーローになりたいんだ!だからみーんなまもりたいんだ!」
この小さい体のどこを見たらそんな自信に満ちた言葉が出るのか・・・。しかし、これ以上言ってもきっと理解出来ないし、したくもないだろう。なにより子供の夢を摘んでしまうようなことを言うのは、あまりにも無粋極まりない。
「そっか・・・。アルは優しいし、力もあるからな。きっとなれるよ、ヒーローに!」
「ああ、あたりまえだぞ!」
頭を撫でてやると、お前は笑いながらそう言った。目は閉じられているが、きっといつものようにきらきらと光っているんだろう。そしてそんな顔を見ていると、本当にお前ならなれるかもしれないと思ってしまう。神様みたいに、この世界全てを救えるヒーローに―――。
なれるかも、と。
「俺は ヒーローになりたいんだよ」
きらきらと輝いていたお前の目は、いつの間にか暗く淀んでいた。
あの時の輝きは いつ消えた?
小さいころから、お前はそればかりだった。きらきらと目を輝かせて、信じていればそれは必ず叶うものだとでもいうように。
ヒーローになるにはまず守る対象が必要だと教えてやると、
「そうなのか!じゃあ・・・まずあーさーをまもるよ!それからこのとちにすむひとやいきもの!それから、あーさーのとこにすんでるひとたちも!あと、えーと・・・」
そこで俺は彼の思考を止めに入る。きっと止めなかったら頭に浮かぶ全てのものを守ると言っただろう。
彼はまだ小さい。故に純粋。故に無知だ。
「あのな、アル。守る対象はそんなにたくさんなくたっていいんだぞ?自分以外の何かを、誰かを守れたら、誰だってヒーローになれるんだ」
「うーん・・・でも、おれはヒーローになりたいんだ!だからみーんなまもりたいんだ!」
この小さい体のどこを見たらそんな自信に満ちた言葉が出るのか・・・。しかし、これ以上言ってもきっと理解出来ないし、したくもないだろう。なにより子供の夢を摘んでしまうようなことを言うのは、あまりにも無粋極まりない。
「そっか・・・。アルは優しいし、力もあるからな。きっとなれるよ、ヒーローに!」
「ああ、あたりまえだぞ!」
頭を撫でてやると、お前は笑いながらそう言った。目は閉じられているが、きっといつものようにきらきらと光っているんだろう。そしてそんな顔を見ていると、本当にお前ならなれるかもしれないと思ってしまう。神様みたいに、この世界全てを救えるヒーローに―――。
なれるかも、と。
「俺は ヒーローになりたいんだよ」
きらきらと輝いていたお前の目は、いつの間にか暗く淀んでいた。
あの時の輝きは いつ消えた?
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